この記事に関連して、私のツイートを「漢字」で検索したものを抜粋しておきます。ツイート中に何度か登場する「水野先生の教え」は、こちらの本
の旧版「序文」から引用させていただきます。
「漢文解釈の最大のコツは、意味の不明瞭な文字に一字補って熟語を作りながら意味を確定していくことである。」
水野師の授業は真の意味でエキサイティングでした。テキストを見ずに一字一句間違うことなく展開される板書(教室にテキストを持参されていなかった!)、淡々とした語り口で紡ぎ出される洗練された講義、時折挟まれるギャグ……。駿台での浪人の一年間、毎週金曜日の漢文の授業が大好きでした。大阪大学にも非常勤でご出講なさっていて、廊下でお見掛けして「あっ!」と声が出たのを覚えています。川北稔先生の「歴史上の変動期」という講義と同じ時間設定だったため、悩んだ挙句「水野先生の授業は他の機会に履修すればいいか」と受講を断念。結局、その後、水野先生と教室で「再開」することはありませんでした。私自身が予備校業界に戻ってきて、ごあいさつさせていただこうと思ったのですが……。あまりにも早すぎるご逝去のことを聞いて、校舎のトイレにこもって泣きました。
訳語を決めるとき、最初に思い付いた日本語がしっくり来ない場合は「同じ漢字を含む別の表現」を探すと解決します。例えば、reasonが「理由」でうまくいかなければ「理性、理屈、道理、合理」などにしてみましょう。
— 田中健一 (@TNK_KNCH) 2013年3月27日
英単語を見て日本語訳を思い浮かべる。それが単語帳の訳語とピタリ一致していないとき,自分の思い浮かべた訳語と,単語帳の訳語に「共通する漢字」があれば「覚えている」と判断してオッケーです。例えば,単語帳に「予期する」とある場合に「予想する」「予測する」「期待する」などなら正解です。
— 田中健一 (@TNK_KNCH) 2014年8月5日
developは「~を開発する,発達させる」と覚えなさい,ただし,病気が目的語のときは「~になる」ですよ――これでは芸がないですね。漢字に注目しましょう。「開発,発達」には「発」の字が共通しています。であれば「発病,発症」と覚えておけばつながりが見えますよね。
— 田中健一 (@TNK_KNCH) 2015年2月9日
国公立大入試前日なので英文和訳問題のヒントをば。
知っている訳語でイマイチしっくり来ないときは、「同じ漢字を含む別の表現」を探すといいです。例えば、
reason「理由」
→理屈、道理、合理、理性、推理……これは私が駿台で浪人していた時、漢文の水野先生に教わった技です。
— 田中健一 (@TNK_KNCH) 2015年2月23日
classicという単語を英和辞典で見ると「古典的な」「典型的な」とあります。これを見て(「典」の字が共通しているけど,この漢字の本来の意味は何だろうか)と思い漢和辞典を引く。そして英英辞典での定義にも当たってみる。こういうのが楽しいと思えるかどうか。
— 田中健一 (@TNK_KNCH) 2015年9月6日
as a ruleを「一般に、普通は」と覚えるのは大変そうです。ruleは「規則」なのですから、「則」の字つながりで「原則」という訳語も覚え、「原則として」で覚えるほうが楽ですよね。こうした漢字の利用法は、浪人時代に駿台で漢文科の水野師に教わりました。再会したかった……。
— 田中健一 (@TNK_KNCH) 2015年9月29日
direction
(1) 方向 (2) 指示多義語と言われるものには,漢字に注目することで意味のつながりをつかめるものがあります。
方向→方針→指針→指示
のように,同じ漢字を含む別の表現を探すといいでしょう。
— 田中健一 (@TNK_KNCH) 2016年1月17日
少しずつ増える「同じ漢字」シリーズ。 pic.twitter.com/bHZMkltjpv
— 田中健一 (@TNK_KNCH) 2016年4月12日
板書をしていて突然「寝る」の漢字に自信がなくなり「ねる…。ねる……。長濱ねる!」と口走った田中先生、たぶん休息が必要。
— 田中健一 (@TNK_KNCH) 2017年11月17日