「いい授業、いい学参ってどんなのだと思う?」
「そりゃあ、わかりやすいやつに決まってますよ」
「それは違うな。聞いてわかる、読んでわかることってのは、お前がもうわかっていることなんだよ」
「え」
「本当にいい授業、いい学参ってのは、わからないことが適度に出てくるものだ。そのわからないところを自分で考えるのが勉強なんだよ」
「けど、世間はネ申授業とか、空前絶後にわかりやすいとかアピールしまくりじゃないですか」
「そりゃあ、それが儲かるからだよ」
「金儲け優先ですか!!!」
「そりゃそうだ。その手の売り方をしているところは学校法人とかではなくて、民間の企業じゃないか。営利目的なのは当然だ。極論すれば、受講者や読者の成績が上がるかどうかには興味がない」
「酷すぎますよ! 資本主義が憎い!!! ソウルを火のうm…」
「いやいや、こうなってしまったのは受講者側、読者側にも責任があるんだよ。そういうものを求めるから、そういうものが提供されるんだ」
「じゃあ、我々はどうしたらいいんですかね??」
「そりゃあ、信頼できる先生を見つけて教えを乞うんだ」
「田中先生なんてどうですかね?」
「あいつは駄目だ。Jリーグのことしか考えていない酔っ払いだ。それに、ツイッターを開くと常にTLにいる」
「ご隠居、自己批判はそれくらいでいいですよ……」